トラウマ

今さら何の用だろう。

そう思っていると、その女はさらに続けた。

「私たちときどき同窓会と称して会っているの。

この間、成田君とも会ったんだけど、

彼、あなたのこと気にしてたから。」

成田?

由美をデブといったあの学級委員の男の子だ。

その名前、今の今まで忘れていた。

いや、忘れていたかった。

「成田君ね。あの頃あなたのこと好きだったんですって。

でもからかわれて、ひどいこと言ってしまったって。

あの一件以来、青山さんほとんど口を利かなくなってしまったから、

みんな気にしてたのよ。

私も、今さらだけど、ごめんなさい。」


もう25年も前のことだ。

今さらそんなこと言われても、

25年前を取り戻せるわけではない。

由美が「デブ」と言われてから、

ちょっとの間だったが、クラスでいじめが始まった。

ノートや上履きを隠されたり、机に落書きをされたり、

クラスみんなにシカトされたり。

小学生のやることだから、

いじめという認識はなかったかもしれない。

でも転校してきたばかりの由美には、

耐えられない苦しみだった。

死んでしまおうかとまで、考えたこともあった。

そんな簡単に「そうですか」とは言えない

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