他人マネできる歳でもなく・・・。

あるとき、早紀は恵美に相談した。

「課長が総合職の試験を受けてみろっていうんだけど、どう思う?」

「総合職なんて、損ばっかり。」

恵美は溜息まじりに語った。

「残業は多いし、転勤だってあるし、

この大変さから思えば、給料だって低いと思うよ。

もともとの総合職よりちょっと営業成績がよかったりすると、

「おまえ、どんな手つかったんだ。」とか言われて、

何か悪いことしたみたいな言い方されるし。

でもね。最初は相手にされてなかったけど、

成績が上がるにつれてみんなの見る目が変わってきたの。


こいつに仕事任せても大丈夫って。

そう言ってもらえたとき、本当に仕事していてよかったと思った。

女でも一般職上がりでも一生懸命やれば、

認めてもらえるんだね。

だから私は総合職に転換してよかったと思う。

ただただ毎日会社にきて、

「まだ結婚しないのか」という視線あびながら仕事して、

でも楽だからいいかと自分を納得させてた。

早紀がそうっていう訳じゃないけど、

私は何にもなくて楽な毎日より

忙しくて忙しくて

「働いてる」って実感する今の方がずっといい。」

そう話す恵美は何だかきらきらしていて、

早紀とは別の世界に住む住人のようだった。

その日の夜、早紀はもう一度考えた。

「総合職試験」を受けるべきかどうか。

恵美は確かにすごい。

でも、早紀は自分が恵美のようになれるとは思えない。

もう34歳。自分のこともある程度は分かっている。

ただうらやましくて、まねをする歳ではない。

でもこのまま今の会社にいても、

いつかは結婚して辞めなければならない。

「総合職試験」を受けないとするとどうする?

早紀は考える。

5年後の自分。10年後の自分。

恋愛、結婚とは別に自分がどうしたいのか。

にほんブログ村 OL日記ブログ 30代OLへ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました