美紀はずっと決断できないでいた。
メールに返信することもなく、しばらくの時が流れた。
あれ以来、彼からの連絡はない。
彼は美紀に断られたと思っているだろうか。
美紀のことなんて、もう忘れているかもしれない。
一時の気の迷いだったのかも。
他の女の人にも同じように声をかけていたりして・・・。
いろんな考えが、頭をぐるぐる回る。
でも彼がいる美術館は、美紀のお気に入りの美術館だ。
彼のこととは無関係に、お客として画をみに行くことは、
美紀の自由だ。
今度の美術展は、
ずっと前から美紀がみたいと思っていた画がフランスからやって来る。
今行かなかったら、次にいつみられるか分からない。
そんな画が、彼の美術館に来る。
でもその美術展は、美紀が初めて彼と会ったときに、
彼が美紀に勧めた美術展でもある・・・。
彼のこととは、
関係なしに美術館に行ってみよう。
美紀はそう決めた。
〈iyokanからのお願い☆〉
読んでいただいて、ありがとうございます。
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